パピルスの特徴
パピルス(和名:カミガヤツリ、カミイ、学名:Cyperus papyrus L.)は、カヤツリグサ科カヤツリグサ属の多年生の草本。アフリカ奥地の湖や河畔の浅い緩やかな流れの中に繁茂し、4-5mほどの高さになる。茎の断面は三角形で、最大6cmほどの太さになる。通常、根茎(地下茎)によって増殖する。
完成した一枚のサイズ(幅)は最上質のものでは24cmほど、最も大きくて40cm程度、長さは25ないし30cmほどで厚さは0.1ないし0.25mmであった。
薄片を二層に接着して作るという構造上、表裏で繊維の向きが異なり、また折り曲げに弱いため冊子状にすることは難しいので,数枚から20枚程度のシートをアラビアゴムで長く繋ぎ合わせて巻物として使用された。一枚目をprotokóllonといってローマ人はそこに巻物の産地と日付を記した。この言葉は今でもプロトコルとして外交や通信の用語として残っている。
巻き伸ばしの頻度の高い外側ほど強い良質なシートを使い、一番外側にはしばしば標題を記した羊皮紙のカバーを付けた。両端に巻物の幅より長い木の心棒を付け、読むときには片手で巻きを戻しつつ、もう一方の手で読み終わった部分を外側の心棒に巻き取りつつ読んだ。多くの巻物から必要な情報を探すには不便であったが、筆記用パピルスの、ギリシャなどへ盛んに輸出される前までの主な用途は副葬品である死者の書が大部分であったので巻物でも不便はなかった。古代ギリシアで作られた巻物は長くても10m内外だが、エジプトでは30mに及ぶものがあった。
製品には材料の薄片を取る部位などによって数等の等級があり、『博物誌』にはローマで流通する商品として八種類の名称が挙げられてある。高級品は純白で、罫線つきのものもあった。最低級品は包装用であった。しばしば古いものは表面を削って再利用されたり裏を使ったりされた。エジプトほど気候が乾燥していない地方ではパピルスは注意していないとカビなどに侵されやすかった。またローマでは古いパピルスを元の薄片に分解し、表面を削って文字を消したり傷んだ薄片を除いて新しいものと取り替えるなどして膠あるいは小麦粉から作った糊で張り合わせた再生品の販売も行われていた。
後にキリスト教徒が聖書を筆写するようになると、幾度も読み返したり検索したりする必要からコデックス(冊子本)も作られるようになったが、強度上の問題があった。
パピルスに筆記するためにはエジプトでは葦のペンを使い、ギリシアやローマでは葦のほか青銅製のペンも使った。
パピルスは中央アフリカのナイル源流付近の原産である。現在でも、コンゴ、ウガンダ、スーダン、エチオピア、シチリア島、シリア地方のそれぞれ一部地域にてパピルスの自生が確認されている。
エジプトには、洪水の際に上流からデルタ地帯に流れてきた株が自生していた。それを人手をかけて栽培し、記録のための媒体はもちろん儀式祭礼用品や履き物のような生活雑貨、綱、舟の帆や舟そのものの材料として、また若い茎や根を食料としても利用していたものである。そのためエジプトのキリスト教化や、中国からの製紙法の渡来により需要が少なくなるとともに、自然にナイル下流部からは消滅した。現在、エジプトに於いてパピルスは観賞用として栽培されている。
『ウィキペディア(Wikipedia)』引用
パピルスは古代エジプトで使用された紙のようなものです。